2021年4月8日にゲリラリリースされた浜崎あゆみの「23rdmonster」。”歌い続ける、伝え続ける、ayu渾身のメッセージを込めた力強いロックナンバー”という公式サイトの説明の通り、歌詞、サウンド共に力強い作品となっている。
この「23rdmonster」の作曲は原一博氏。「STEP you」や「Startin’」などこれまでも浜崎あゆみのロック曲を多く手掛けており、もはや浜崎あゆみに必要不可欠な作曲家の1人だ。
今回の記事では原一博氏の作曲スキルの高さを改めてみていこう。
出典:https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/ayumi-hamasaki/23rd-monster/
浜崎あゆみ「23rdmonster」で改めて感じた原一博の作曲スキル
「23rdmonster」のイントロを初めて聴いた時の第一印象は「これは倖田來未か?」だった。しかし、Aメロが始まると浜崎あゆみ以外の何物でもなかった。この段階で作曲者は初顔ではない気がした。
そして何といってもサビのキャッチーさ。このキャッチーなサビを聴いて作曲は原さんではないかとほぼ確信したのだが、その予想は的中した。
原一博氏のメロディーはキャッチーなものが多い。前途した「STEP you」や「Startin’」然り。バラードでも「Why…」あたりは非常にキャッチーだと思う。
こnキャッチーなメロディーは浜崎あゆみ以外の提供楽曲にも言えることだ。有名どころだとBoAの「VALENTI」あたりがそうだろう。タイトなジーンズにねじ込む~というインパクト大なサビもだが、AメロからBメロへのブリッジなんかも相当キャッチーである。
原一博氏は小室哲哉がプロデュースから離脱した後のTRFにも多数提供しているが、TRF楽曲でもそのキャッチーさが健在であるのは言うまでもない。
さっきからキャッチーという単語を連呼しているが、原一博氏の作るキャッチーさって他の作曲家が作る浜崎あゆみの楽曲にはないキャッチーさがあるように思うのだ。初提供曲となった「STEP you」もそれまでのあゆの楽曲にこういうキャッチーな楽曲はなかったと思う。
「glitter」も曲調的には夏曲王道という位置づけだが、長尾大作曲の「BLUE BIRD」にもBOUNCEBACK作曲の「Greatful days」にもないキャッチーさがあった。
ポップスの原点とは何か?恐らくメロディーのよさであろう。そしてJ-POPとは奇をてらうことをしていない分かりやすいメロディーであるか否かが重要な気がする。
そう考えた時、分かりやすいメロディーが多い浜崎あゆみの楽曲はポップスのど真ん中と言える。しかし、分かりやすいメロディー=キャッチーではない気もする。キャッチーとはもっと意図的に覚えやすさを狙ったものなのではないか、と。
で、浜崎あゆみの楽曲はこの「キャッチーさ」全開な曲が意外と少ないのではないかと思ったのだ。だが、一方でそこを埋めてくれているのが原一博だ。
原一博の作曲スキルが高いのは言うまでもないが、彼は浜崎あゆみの新しい扉を開いてくれたように感じる。今後もあゆの作曲を続けてほしい。